大切な人の遺品整理を始めようと決心したものの、「一体、何から手をつけていいか分からない…」と立ち止まってしまう方は多いのではないでしょうか。特に、どんな道具が必要で、どんな服装で臨めば良いのか、悩んでしまいますよね。
準備が不十分なまま作業を始めてしまうと、思わぬ怪我をしたり、効率が悪くなってしまったりすることがあります。そこで、今回はプロの遺品整理士が実際に使用する道具や、安全・快適に作業を進めるための服装について、具体的なリスト形式でご紹介します。
この準備リストを参考に、あなたもスムーズで安心な遺品整理を始めましょう。
プロが選ぶ!遺品整理の必須道具リスト
まずは、整理作業を効率的に、そして安全に進めるための必須道具から見ていきましょう。すべて特別な道具ではなく、身近な場所で手に入るものばかりです。
① 仕分けと分別に役立つ道具
- 軍手・作業用手袋: 細かな作業や重い物を運ぶ際に、手を保護するために必須です。ゴムの滑り止めがついたタイプがおすすめです。
- ゴミ袋(多めに): 燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミなど、種類別に分別するために、多めに用意しましょう。透明や半透明の袋と、中身が見えない袋を使い分けると便利です。
- マジックペン: 分別したゴミ袋やダンボールに、中身を明記するために使います。油性のものが望ましいです。
- ガムテープ: ダンボールの梱包や、袋の口を閉じる際に使います。粘着力が強いものが良いでしょう。
- ダンボール: 貴重品や思い出の品、寄付する物などを一時的に保管・運搬するために使います。サイズは複数種類あると便利です。
② 清掃・解体に役立つ道具
- カッターナイフ・ハサミ: 梱包を解いたり、段ボールを加工したりするのに使います。
- 雑巾・ぞうきん: ほこりを拭いたり、簡単な清掃をしたりする際に使います。古いタオルでも代用できます。
- マスク: ほこりが舞う環境での作業になるため、必須です。花粉症用のマスクよりも、少し厚手のものが良いでしょう。
③ 貴重品の管理に役立つ道具
- ポーチ・小さな袋: 現金や通帳、印鑑、鍵などの貴重品を一時的に保管するために使います。ポケットに入れておくと紛失しやすいため、必ず分けて管理しましょう。
- 付箋・メモ帳: 何の書類か、誰のものかなどを忘れないようにメモするために使います。
遺品整理に適した服装は?快適と安全を両立させる選び方
道具と同じくらい大切なのが、服装です。動きやすく、汚れが気にならず、怪我から身を守る服装を心がけましょう。
- 長袖・長ズボン: 夏でも長袖・長ズボンが基本です。ほこりやダニ、思わぬ怪我から肌を守ってくれます。
- 汚れても良い服: 遺品整理は、ほこりやカビなどで服が汚れる可能性が高いです。捨てても良い、もしくは洗濯しても汚れが落ちやすい素材の服を選びましょう。
- 靴: スニーカーなどの動きやすく、滑りにくい靴を選びましょう。サンダルやヒールは危険です。
- 帽子: ほこりや熱中症対策にもなります。
季節や気温に合わせて、脱ぎ着しやすい服装を重ね着することもおすすめです。
遺品整理の鍵:事前準備が成功を左右する
「遺品整理」という言葉から、多くの人は「片付け」そのものに焦点を当てがちですが、スムーズな作業の鍵は「準備」にあると私たちは考えています。
今回ご紹介した道具や服装を事前に揃えておくことで、作業中に「あれがない、これがない」と立ち止まることがなくなり、大切な故人との思い出を振り返る時間をより多く取ることができます。
そして、準備ができたからといって、すべてを一人で抱え込む必要はありません。どうしても手が回らない時、精神的に辛いと感じた時は、プロの力を頼ることも大切な選択肢です。単なる片付けの代行ではなく、ご遺族の心の負担を少しでも軽くするお手伝いをしたいと願っています。
まとめ:焦らず、一歩ずつ進むために
遺品整理は、故人との最後の時間。
今回ご紹介した準備リストは、その大切な時間をより良いものにするためのツールです。完璧にこなそうとせず、無理のない範囲で、一つずつ準備を進めてみてください。焦らず、一歩ずつ進むことが、あなた自身の心の整理にも繋がるはずです。
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